シルバー天使の応援歌 ⑦ 全面禁煙「串カツ田中」


大阪風串カツ居酒屋の「串カツ田中」が6月から店内全面禁煙に踏み切った。オリンピックに向かっての禁煙機運の盛り上がりや、WHOのお偉いさんによる「日本は禁煙最低国」との力強い応援など、禁煙化への圧力が強まっているにも関わらず、遅々として進まない無煙社会への夢。飲食業界では禁煙実施による売り上げ減少恐怖症派の圧力が根強く有り、又その意を受けた政治家先生方の茶番劇のようで至って真面目な議会活動が有り、更にテレビ画面からは「アー言えば、コー言う」のが商売のコメンテーターやら芸能人たちが、文化論まで持ち出して「タバコ中毒患者正統」論ををばらまいている現実。

 

「タバコ」は健康上も必要な物質を含んでおり、人間にとって欠かす事のできない重要な煙である! アメリカインディアンの土俗的風習の時代から今日まで、人間の文化として培われた大切な煙である! ブランデーを飲む時には「タバコ」の煙が付きものである! 子供や煙嫌いの人達の前で吸うわけではないので、許されて然るべきじゃないか。中小の飲食店では死活問題だ。いろいろ頑張ったのか、ひっくり返ったのか訳の分からないような屁理屈が聞こえてきます・・・・しかし弱々しいですね。それは ①タバコ薬物中毒患者の「禁断恐怖の逃避口実」であり、②その人達の弱みに委ねる飲食業者の「商売上の習慣崩壊不適応症による改革逃避口実」によることが根底にあり、正しくない理由を並べているだけだからです。

 

タバコ中毒患者はタバコの薬物から脱却すれば、ケロッとして1ヶ月前を振り返る事ができます。いつも夜になると、明日の朝までのタバコが有る事を確認しなければ不安だった自分が、何と哀れだった事かと思えるようになります。又、中毒から抜け出した自分が少しばかり高級になったような気分を味わう事ができるでしょう。1日40本吸っていた私でも、「吸わない」と決めた時から約1週間で、体はニコチンを必要としなくなりました。問題は頭の中にあるタバコと共に生きてきた40年の蓄積でした。朝起きて一服、朝食後の一服、電車に乗るまでに一服、会社に着いて一服、このように生活の隅々まで入り込んでいたタバコの魔の手。強烈ではないが、確実に持続を求める薬物作用。こいつを頭から叩き出すには、それなりの覚悟と苦労が必要となりますが、避けて通る事のできない頑張りどころです。

 

一番の解決策は、タバコを売る店が無い事なのですが、絵空事の話になってしまうので、止めましょう。私はあまり良い方法とは言えませんが、コーヒーを飲んだり、酒を飲んだり、やたら甘い物を食べてみたりしました。又はガムを噛んだり、いろいろ大した考えもなくやってみましたが、どれもこれも決定的に良いとは言えず、結論的には読書が一番良かったのではないかと思っています。結構長い時間没頭できますので、その間タバコの魔の手も入り込めなかったようでした。あれやこれやで頑張って1ヶ月もすれば、大丈夫です。

 

 

お医者様の助けを借りるのも良いでしょう。大変強い味方になってくれるはずです。一度や二度の失敗はあるかも知れませんが、決して諦めずに再チャレンジしてみて下さい。そして、大切な家族や愛する人を思い浮かべて、禁煙の決意を新たにして下さい。タバコ中毒患者は、本人が思っている以上に世間の嫌われ者である事を強く認識して下さい。電車でもバスでも側に立たれるだけで、くさい息が漂ってきます。本当に嫌われ者です。それでも止めれば、その日から臭くない立派な市民になれるのですから、小さな努力の割には大きな価値ある変身ができます。

 

「串カツ田中」が完全禁煙に踏み切った理由は明快でした。お客様にファミリーが多かったからです。すなわち親が子供連れで食べに来る、そして家族で楽しく飲んだり食べたりする、そんな店だからです。子供の客にはソフトクリームが無料でサービスされます。それも自分でソフトクリームをグルグルと受けて作るのです。又、グループの客には自分たちで焼くたこ焼き20個分が無料で付いてきます。子供達もグループの人達もみんな楽しいですね。この人達にタバコの煙は必要ありません。

 

 

飲み食いしていて、禁煙に気がつき、席を立つ客も時々いるそうですが、そのようなマイナス要素を怖がる必要は全くありません。小さなマイナスを恐れているだけでは、せっかく来てくれるプラスのお客様に申し訳ない、そんな考えがうかがえる店です。最初からの計画的な経営方針だとは思いますが、ここまでファミリー客にサービスできる店は見た事がありません。しかも完全禁煙による売り上げのマイナスは見受けられないそうです。

 

 

 

 徐々に禁煙の飲食店が増えてはいますが、まだまだ欧米のレベルからは程遠えます。そのような現実の中で「串カツ田中」の英断はそれなりの意味を持つ商行為だと言えます。すでに全国に200店を超える規模を有しており、飲食業界全体に少なからぬ影響が及ぶことと思います。

 

大阪医科大学の伊藤ゆり先生がご指導されている「禁煙飲食店のサイト=”ケムラン”」などとも大きな広がりの連携ができて、やがては「全国的な禁煙の輪」に育つ事を国民の一人として願っています。

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