煙草のない世界 ②  タバコ中毒をつくらない


タバコ中毒の人も、特殊な例を除けば、生まれた時から中毒だった訳ではない。殆どの人は10~20歳位の年齢で中毒患者の仲間入りをしている。平成28年度のJTによる喫煙率調査によると、男性30%弱、女性10%弱となっていて、推計1900万人位が喫煙者として有害な煙を発生させている。少しずつ喫煙者は減ってきているとはいえ、それは男性喫煙者だけであって、女性喫煙者にはその傾向はみられず、数字は横ばいを示している。その昔タバコは男だけの物という認識が一般的だったので、タバコをくゆらす女性というのは、それなりのイメージで見られていたものだ。昨今は大分様子が変わってしまったようで、女性だからどうのこうの言うような風潮は無くなってしまった。それでもシワシワ爺としては、美容的には良くないのではないかと心配してしまう。「お嬢さん、息が臭(くさ)いよ、歯が黄ばんで汚いよ、肌カサカサ」などと余計なお世話を言ってしまいそうだ。

 

男性に限って言えば、中学から高校に至るやや不良少年の時代に喫煙者になる人と、大学や社会人になってある種の区切りの時に喫煙の世界に入るという人が大半で、いずれも動機のほとんどは「タバコへの大いなる興味」である。過去の日本では70%以上の男性が喫煙者という時代もあったのだから、その頃の非喫煙者は「タバコに興味を持たない、ちょっと変わった少数派」だったようだ。爺の世代の実感として、「昔に比べて今は禁煙意識が高くなったものだ」としみじみ思う。この傾向が持続できれば、「いつかはタバコの無い時代が来る」という明るい希望が持てるようになると思う。ただし、タバコは悪質な習慣性を持つ麻薬性を持っているため、ひとたび手にしたが最後、薬物中毒患者になってしまうという事を知っておかなければならない。覚醒剤などと同等の恐ろしい薬物であることを認識すべきだし、あらゆる病気の種を取り入れてしまうことを承知しておかなければならない。

 

タバコ追放の道順を考える時、「薬物中毒患者を作らない」ことを基本に据(す)えるべきだと思う。タバコの奴隷となってしまった喫煙者を魔の手から救い出すことは、当人もまわりの人達も大変な思いをしなければならない事が多い。ひとえに喫煙者の「脱タバコ意識」に掛かっているのであり、強力で堅い決意を要することとなる。脱タバコに成功した人達も、一度で簡単にタバコをやめられた人は希(まれ)であり、大概は何度も挑戦して、やっとたどり着けた禁煙の世界と言えるでしょう。薬物作用と自己の意識との戦いを、勝ち続けなければ得られない勝利。大変辛いです。「今回は駄目だった、次回からは絶対に負けないようにする。だから今は一服吸う」と先延ばしにする。これは人間だから仕方の無い事です。誰でもこうなります。しかし、その度に自己嫌悪感が深まってくるのを感じなかればなりません。

 

薬物中毒患者を作らない」ということは、最初の一歩を踏み出さなければいいだけの事で、決して難(むつか)しい事ではない。子供がタバコに手を出せる年齢になるまでに、徹底的に禁煙教育をしておけばよい。概(おおむ)ね10歳までに「タバコ嫌い」になってしまえば、成人しても決してタバコに手を出すことはない。この子供達が選挙権を持つ頃には、喫煙者は滅びゆく人種として少数派になっているでしょうから、日本からタバコが無くなる日も遠からずやって来ることになる。「日本ではタバコが吸えない」ということは、世界中からやって来る人々にも当然摘要される平等な決まりであり、差別扱いは許されない。どうしてもタバコを吸いたい外国人は日本に来られなくなるのだが、やむを得ませんね。日本は空と空気を綺麗にするために、どれだけの年月と労力、コストをかけて戦ってきたかをご理解頂くしかない。

 

        

幼児への教育は、親それも母親が圧倒的な影響力を発揮します。赤ちゃんの時から保育園に行くまでは、殆どお母さんと共に過ごしますね。誰にも邪魔されない絶好のチャンス期間と言えます。この時期に柔らかくタバコ嫌いにしてあげます。保育園、幼稚園は全ての園が幼児向けカリキュラムを組んで、事ある毎に禁煙教育を施します。家庭では両親はじめ家中が禁煙世界です。町に出ても、タバコを吸っている人はいません。タバコを売っている店がありません。こんな環境で育っていれば、タバコを吸う人には成りようがない。この話は実現可能だと思いませんか。

     子供たちは、タバコを売っている店がない、作っている工場がない、   タバコ葉を栽培している農家がない、こんな社会で生きていくべきです

 

 

 

 

 

 

 

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