煙草のない世界 ⑰ タバコ害を再確認


タバコの恐ろしさをもう一度確認しよう

 

タバコを吸い始めて 2、3 日ですぐに中毒状態の脳回路ができあがり、タバコ病患者になってしまいます。但し、この脳回路はまだ暫定的な組織なので、ここで意識して薬物の供給を絶てば、本当の中毒患者には成らずにすみます。しかし、殆どの中毒患者はこの時期を無意識に通過してしまい、引き返すチャンスを無くしてしまっているのです。殆どの人が20歳位の時期に、好奇心と若干の罪悪感を持ってこのような経験をし、中毒患者への道をたどることになります。そして1ヶ月もすれば、10年選手と同じレベルの脳回路が完成し、その後の人生を絶えることのない不毛の欲求に委(ゆだ)ねることになるのです。

 

 

カサカサ肌、黄ばんだ歯、鬱血(うっけつ)した歯茎、口臭、白髪、目尻のシワ、口周りのシワ、乾いてパサついた唇、実年齢プラス10歳の見た目、これらの症状に陥った「スモーカーズフェイス」と呼ばれる辛い顔立ち。いくら化粧をしても、隠しきれない見にくい顔になってしまうタバコ吸いの末路。こうなっては手遅れです。救いの道はありません。死ぬまでこの顔でいなければなりません。自分でまいた種ですから。

 

 

かたりじ(語り爺)は40年以上もタバコを吸い続けた結果、当然の罰を受けてしまいました。10数年の歳月と、相応の費用と、家族への過重な負担に支えられて、何とか死なずに済んでいます。結果的には感謝すべきでしょうが、辛い年月を病の中で過ごしました。

 

かたりじの病気は膀胱ガンから始まりました。手術を受けて1年もすると再発し、今度は抗がん剤、そしてBCG治療(膀胱内に不活性化した結核菌毒素薬液を注入し、ガン細胞に犯された膀胱内壁を焼き尽くす、超ハードな治療)で、血だらけの排出尿に打ちひしがれながら、耐えがたい火傷痛(やけどつう)を耐え抜く(3~5日間)、これを週1回、8週間続ける、辛い治療です。この手術を4回、BCGを4回受けて、再発の兆候が収まったかなという症状になった時には10年以上の歳月が経過していました。

 

 

膀胱ガンの治療継続中、安定期のある時期に今度は胃ガンに襲われてしまいました。この胃ガンは全摘出以外に命を救う道が残されていない緊急性の高い、悪質なものでした。躊躇(ちゅうちょ)する暇もなく手術が行われ、胃と脾臓(ひぞう)、胆嚢(たんのう)が完全に取り除かれてしまいました。大手術でしたが、何とか乗り切り、当面の命だけは保持することができました。その後の不安と不調は当然の経過ですが、食事毎に襲われる腸液の逆流と焼け付くような喉周辺の痛み、この苦しみは拷問と言っても過言ではありません。更に、食事は恐る恐る慎重にしなければ、すぐに突っかえて窒息しそうになってしまいます。徐々に、徐々に、少しずつ日を重ね、体が学習して、対応できるようになるまで頑張る以外に道は無かったのです。3年位経つと、ほぼ普通状態に近い暮らしができるようになりましたが、怠ってはならないルールとして「食後3時間は体を横たえない」という習慣づけが必要となりました。腸液の逆流を防ぐには、仕方のない対応策だったのです。手術後12年が経過して再発は見られませんが、この習慣だけは守り続けています。そして話を戻しますと、いろいろと病気に痛め付けられた思いばかりですが、タバコには16年以上お目に掛かっていません。それでも、ドーパミンからは離脱できましたが、タバコ薬物の悪影響(=ガン再発)不安は消えてはいません。

 

タバコを吸い続けている人で、ガンに犯されない人は極めて希(まれ)です。私を含めて、全員ガン経験者です。ガンが先か、禁煙が先かの競争で、大抵はガンが勝ってしまいます。中毒患者の脳は命の危険よりも薬物を欲しがります。脳の別の部分では危険を充分に認識しているのですが、勝てないのです。ドーパミンの強力な指示には逆らえないのです。そんな事は分かっているのですが、逃げの先延ばしでドーパミンに身を委ねてしまうのです。それも自分で選んだ道です、ヨシとしましょう。戦わずにガンに犯されるまでニコチンに酔いしれることを楽しんでください。但し、他人様に害を及ぼす権利はありませんので、場所と方法、状態など充分な対応をしなければ許されませんよ。

 

    ガンに犯されると辛い。痛い痛いで10年。出費の恐怖で15年.。

 再発の不安はいつまでも。家族の心労は消えること無し。

 

 

 

 

 

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